土地の一部を売却する方法と注意点についてご紹介します!

土地の一部が利用されていない場合、そのままにしておくと維持費などがかかるため、売却を検討する方も多いのではないでしょうか。しかし「土地の一部はどのように売るのかわからない」などと、悩まれる方もいると思います。そこで今回は、土地の一部を売却する方法や土地を分筆して売却する時の注意点について解説します。

□土地の一部を売却する方法

*土地を分筆して売却する

土地の一部分を売却する場合は、分筆の手続きを行い、登記上別の土地として売却する方法があります。分筆とは、1つの土地を複数の土地に分けることを指します。分筆の登記をする際は、法務局で登記手続きを行わなければなりません。分筆を行うと、5丁目1番1と5丁目1番2と登記され、新たな地番が付けられます。分筆登記をしておくことでトラブルの心配なく、土地の一部を売却することができます。

*共有名義の持分を売却する

共有名義とは、1つの不動産を複数人で所有することです。それぞれの共有者の所有する割合を持分と言います。相続した土地などは、共有名義になっている場合が多くあります。
共有者の持分は、​​支払った金額の負担に応じて決まります。

自分の持分のみであれば、単独で売却することが可能です。例えば、3人の共有名義であれば、1/3の部分に対し、共有者の同意なく単独で売却できます。一方、共有者全員が同意した場合は、持分ではなく、土地全体を売却することが可能です。

□土地を分筆して売却する時の注意点

*分筆できない土地もある

分筆は、すべての土地にできるわけではありません。エリアによっては、条例で禁止されているケースもあります。また、土地面積が0.01平方メートル未満となる場合、分筆登記はできないものと解されてます。

*接道義務を満たすように分筆する

接道義務とは、幅員4メートルの道路に2メートル以上接した敷地でなければならないという建築基準上のルールです。接道義務を満たしていない場合は、再建築不可物件となり、新たな建築や改築、増築、移転ができません。そのため、接道義務を満たしていない場合は、買い手がつきにくくなるので確認しておくことが大切です。

*個人が分筆した土地は2つ以上売り出すことができない

個人で分筆した土地を2つ以上売り出すことはできません。場合によっては無免許営業となってしまうこともあります。複数の土地を売却する際は、宅地建物取引業法の規定により国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受ける必要があるのです。したがって、個人で分筆した土地を売ることができるのは1筆のみとなります。

□まとめ

土地の一部を売却するには、分筆して売却する方法と共有名義の持分を売却する方法があります。分筆して売却する際は、接道義務を満たすことが大切です。また、分筆した土地を個人で売ることができるのは1筆のみとなります。複数の土地を売却する際は、宅地建物取引業法の規定により、国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受ける必要があります。