マンション売却時の火災保険の解約タイミングについて解説します

マンションを売却するとき火災保険をいつ解約したらいいかご存じですか?マンションの売買契約締結が終わったら解約してもいいのでは?と思われるかもしれません。しかし、このタイミングで火災保険を解約してしまうと大変なことになる可能性があります。ここでは火災保険解約のタイミングなどを解説いたします。

 

□火災保険の解約をするタイミングはいつ?

火災保険の解約をするのはマンションを買主に引き渡した後です。マンションの売買契約を無事締結したと安心して火災保険は解約してはいけません。2020年4月1日より民法を改正する一部の法律が施行されて、危険負担が債権者主義から債務者主義に変更されました。

 

どういうことか簡単に説明しますと、マンション売買契約の締結後に売主、買主ともに責任のない地震や火災、台風などでマンションがなくなってしまった場合、買主はマンション売買契約で決めたお金を払わなくてもよい、ということです。マンションがなくなってしまい買主からお金がもらえず、火災保険も先に解約してしまって保険が下りず保険料がもらえないということになっては困ってしまいます。

 

□マンション売却後による火災保険の返金について

マンション引き渡し後に火災保険を解約するときには火災保険の返金が受けられるかも確認しておいてください。マンション購入時に火災保険に入ったとき、以下の条件を満たしていると返金を受けられる可能性があります。

 

・火災保険契約時に保険料を一括で支払った

・解約する時に火災保険の契約期間が満了していない

 

この2つを満たしていれば返金を受けられます。

火災保険は最長10年の契約があるため、火災保険加入から10年を経過していなければ返金を受けられます。

 

また、マンションの引き渡し時に火災保険の残存期間が1か月を切ってしまっていると、もう火災保険の解約はできなくなる場合もありますので注意ください。解約するときには、火災保険の契約をした保険代理店へ連絡し、書面にて解約をすることになります。電話してすぐに解約手続きというわけにはいきませんので余裕をもって手続きをすることをおすすめします。そのため、火災保険はマンションの引き渡しをする日の翌日に解約するのがベストという結論になります。

 

□まとめ

マンションの火災保険解約は時期を間違うと大変なことになります。日本はどの地域でも巨大地震が来る可能性があり、タイミング悪くマンション売買契約締結後引き渡し前に来ることも考えられます。マンションもなくなりお金がもらえず保険も下りないなんてことがないよう、保険は引き渡し後まで解約しないようにしましょう。