相続と測量
相続と測量と聞いて、ピンとくる人は少ないかもしれません。別に相続が起きてからやればいいんじゃない?なんて思われる方もいらっしゃると思います
しかし実は不動産相続問題において、相続と測量は 非常に密接な関係があり、非常に重要なものなのです。 以下では、相続に関連する測量について説明していきます。
確定測量とは、お隣さんとの土地の境をはっきりさせる測量のことです。 そして、不動産を分筆したい時、不動産を売却したい時、 建物を建てたい時など、不動産について何かをしたい時にほとんどの場面で必要になってくる基本的な測量です。
お隣さんとの境界をはっきりさせるためにどうするのか、ざっくりいうと相手に現地に来てもらって、「このポイントが境界でいいですよね」と確認をして協会確認
不動産は高価な財産でありますので、相続の際に、 相続人の間でもめ事になりやすいのですが、
隣地とももめる可能性があります。
・お隣さんとの土地の境に境界標が無い。
・境界標はあるが、位置がおかしい。
・境界標はあるが、塀などが越境してきている。
・昔からの持っている土地で、あまり境界について意識した事が無い。
被相続人(亡くなった人)が今までお隣さんと面識があり、良好な関係を築いていたが、ひとたび相続が発生してしまい、相続人が不動産を所有することになったら、 今までのようにうまく話し合いが出来なくなったりして、結局本格的にもめ事になるケースもありえなくはないです。
また、すぐにもめ事にならなかったとしても、お隣さんも相続が発生するなどの代替わりが進み、本来被相続人とお隣さんとの間でお話がついたものでも、なかなかお話し合いができなくなる可能性もあります。 最悪の場合は、お隣さんの越境物に気づかず、そのまま放っておくと、 後々になって時効取得を主張され、土地の権利の一部を失うことにもありえます。
上記のようなケースもありますが、別に相続しても相続税が払えて、そこに息子が住み続けるのであれば、無理して送料はしなくてもいいかもしれません。
私が声を大にしてお話ししたい内容としては、相続が発生した時に、相続人が「相続税を払うために土地を売らなければ相続税が払えない」というケースです。
特に、被相続人に現金が無く土地がたくさんあるケースがこれに当たります。
不動産を売却する場合でも、原則的には確定測量を行い、 お隣さんなどとの境界をはっきりさせなければ売りにくいのです。
もちろん不動産業者によっては測量が住んでいなくても買ってくれるケースもありますが、測量が終わらなければ建物は立てられないわけですから当然安くなります。
なぜ、相続人が生きているうちに測量をしなければならないのか?
測量には時間がかかることが多いからです。
例えば
〇隣地所有者が海外にいる。
〇道路などの公共機関が持っている土地がある
〇協会の立ち合いに協力してもらえない方がいる
〇そりが合わない隣人がいる
〇その土地について相続争いをしているため、立会できない
〇所有権について係争中である
〇隣地にマンションがあり、理事長が・・・
もし万が一
〇行方不明者がいる
〇認知症の方がいる
〇知的障碍者
〇精神障碍者
の方が隣地にいたらどうでしょうか?どう考えても時間がかかります。
しかし、10か月の間に土地を売却してお金に変えないと相続税は払えないのです。
隣地の人間に足元を見られるかもしれません。
そうならないために、相続が起きたことにより売却や分割をしなければならないと分かっている方は早めに測量することをお勧めします。